第23回 『さよなら1995』

1995

さる平田(平田猿人)(@saruhirataenjin)さんと、小説『さよなら1995』について話します。

 安吾は一九九五年にかけがえのないものを失った。年上の少女だ。少女の名前は林摩子といった。大きな震災によって彼女がいなくなってからもう二十年になる。〔中略〕

 東京で築いた全てを投げ打って、こうしてまた神戸の町に向かっている。あの町で死のう。それしかないと安吾は思った。昔から決心がついてからの行動だけは早い。マイナス方面に活かされてきたのが玉に瑕なのだが。全然向いてなかった(であろう)デザイナーの仕事もあっさり辞めてきた。毎日パソコンの画面に向かって呪詛のように「わかりました、すぐ直します」とつぶやくのはもう嫌だった。いいタイミングだった、潮時だったんだ。安吾は自分にそう言い聞かせた。

平田猿人著『さよなら1995』さる出版、2016年

上述の導入からはじまる『さよなら1995』。2016年5月1日に東京流通センターで行われる第二十二回文学フリマ東京にて、サークルさる出版から頒布予定の小説です。

「阪神淡路大震災」「地下鉄サリン事件」「新世紀エヴァンゲリオンTVシリーズ放映」といった事件のあった1995年という時代をキーとした本作。podcast内でも話していますが、もともと1995年に起こった上述の事件等の持つ意味を、文化的側面から掘り下げる平田猿人さんの個人サイト1995.jpから端を発した本であり、その一つの集大成がこの『さよなら1995』のようです。

サンプルとして約7000字程度公開されています。それを読まれた上で聴いていただければより一層楽しめるのでは、と思います。

興味のある方は是非、文学フリマ東京にも足を運んでみてはいかがでしょうか。

追記

明日さんによるインタビューという形で、今回のpodcastの文字起こしも公開されているようです。そちらも合わせてどうぞ。

明日さんによる『さよなら1995』インタビュー

(https://note.mu/diyhirata/n/n448748bec626)

参考

さよなら1995(サンプル)-note-

(https://note.mu/diyhirata/n/na2b5d187e491)

1995.jp

(http://1995.jp/)

第二十二回文学フリマ東京

(http://bunfree.net/?tokyo_bun22)

サークルさる出版

(http://sarushuppan.jp/)

収録日:2016:04:29

パーソナリティ:明日さん
(https://twitter.com/ashitasan)

ゲスト:さる(平田猿人
(https://twitter.com/saruhirataenjin)

音楽素材利用
フリーBGM・音楽素材MusMus様
(http://musmus.main.jp/)

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ashitasan

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